滋賀県立米原高等学校

理数科

理数科とは

理数科は、自然科学に興味・関心のある高校生に対し、早くから理数の専門教育を行う学科です。卒業後は大学、さらには大学院へと進学し、将来の理・工学、農学、医・薬学等の分野で指導的な役割を果たす研究者、技術者となる人達の育成を目的としています。

理数科を設置する高校は現在全国に180校ほどありますが、滋賀県では本校と膳所高の2校だけに設置されています。米原高校理数科は、設立されてすでに48年になり、親子とも理数科(卒業)という家庭もめずらしくなくなりました。現在、多くの米高理数科の卒業生が理数や工学、医療、教育などの分野で活躍しています。

理数科での学習

理科・数学の授業では、実験や実習、演習の充実を図り、また専門学科としての体験的な実習を通じて、学問を体得する教育を行っています。理数科では、座学の授業はもちろん、実験や実習など、頭だけでなく自分の手足や目を通した学習を大切にしています。

また、理数科は理系の大学進学に大変有利な学科です。理数科の約4割の生徒が国公立大学に進学しています。 

1年生

学校周辺の自然観察実習(4月)/1年

理数科に入って最初の野外実習を4月末~5月上旬に実施します。

米原高校周辺の自然(地質や植生、土地利用など)を観察し、レポートを提出します。



ウニ発生実験(7月中旬)/ 1年

漁師の方と敦賀湾で採取した生きたウニを用いて、米原高校の生物実験室で実習を行います。

生きたウニから卵、精子を取り出し、受精の様子や受精卵の卵割の様子を観察します。

翌日には、原腸胚期まで成長したウニ胚が観察でき、数日後には幼生となって動き回る姿が観察できます。

乗鞍岳周辺野外実習(7月下旬、2泊3日)/1年

(2020年度はコロナ禍により、3/22-23に1泊2日の南紀実習を実施しました)

 

毎年理数科1年生は乗鞍・上高地で野外実習を実施しています。

福井県の恐竜博物館、岐阜県の荘川や福地、長野県の上高地などを周り、化石採集や天体観測、植生を学びます。

最終日には標高3026mの乗鞍岳に登ります。



 

琵琶湖校外学習(11月)/1年

(2020年度はコロナ禍により、10/6に天野川実習を実施しました)

 

午前中は、野洲川に分布する古琵琶湖層群の地層の観察や採集を行います。

午後には、琵琶湖博物館に移動し、火山灰の観察、ブルーギルの解剖など博物館学芸員の先生の指導のもと実習を行います。



天体観測実習(11月)/1年

米高周辺には大きな建物もなく、山で囲まれているため、星の観測に適しています。

本校天文台で、大型天体望遠鏡(コンピュータ制御)などで天体観測を行います。

 

 



 

 

2年生

県立大学実習-物理化学実習-(8月末)/2年

滋賀県立大学工学部で、大学の先生に指導していただき物理・化学関係の実習を行います。

大学の設備や実験器具を使って高校では実施できないような実習を体験しています。

 

バイオ実習(8月末)/2年

長浜バイオ大学へ出向き高校ではできないバイオの高度な機器を使った実習実験を行います。

DNAをPCR法で処理し電気泳動で解析を行ったり、電子顕微鏡の操作なども体験します。



 

数学出前講座(12月)/2年

滋賀県立大学との高大連携講座です。高校では教わらない内容を学習します。



 

課題研究(通年)/2年

2年生の1年間を通じ、週に1時間ある課題研究の時間を使って、班ごとにテーマを設定し専門的な研究や学習を行います。

研究の成果を発表する場として、ポスターセッションによる発表を行っています。

2年生理数科の生徒が発表し、1年生理数科や2年生普通科理型の生徒、大学の先生や他の高校の先生などがそれを聴いて、質疑応答を行います。

10月に中間発表、2月に本発表を行っています。また、研究内容は課題研究論文集として冊子にまとめます。



 

 

彦根東高校サイエンスフェスティバル参加(3月中旬)/ 2年

課題研究発表会で発表したポスターを、彦根東高校で発表しています。

米原高校・彦根東高校だけでなく県下の科学部の生徒や大学生のポスターセッションも行われます。

他校の生徒や先生の前で実施するポスターセッションは、校内で実施した課題研究発表会の最後の総仕上げの場ともなっています。

 

 

3年生

いよいよ受験に向けて、高校生活のまとめの学年です。

体験的学習の成果や課題研究を成し遂げた自信等により、理数科の卒業生は、志望校へ次々と合格をしています。


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